メッセージ

 

 

 2015年度は、国が進める医療改革の「医療機能分化と連携」「地域包括ケアの構築」に対応するために、次年度の診療報酬改定も視野に入れながら、慈泉会の新たなビジョンを達成するための一歩を踏み出した年であった。2016年度は、踏み出した一歩をさらに確かなものとするための挑戦の一年になろう。

 相澤病院は、広域な圏域を視野に入れた急性期病院として、総合的機能を発揮するために、チーム医療を推進し、相澤病院が強みとする診療部門をさらに強化する。また病院の質を向上させるために病院全体としてQIの目標を定めるとともに、各部署においてもQIを定めることとした。相澤東病院は、地域密着医療を推進する在宅療養支援病院として地域包括ケア病棟を備え、地域包括ケアを支援する中核的存在となるべく事業を展開する。地域在宅医療支援センターはこれまでに構築した仕組みとネットワークを活用して、一層の充実と拡張を図る。健康センターは、健康寿命を延伸するためのドック健診をより多くの人に受けていただく方策を講ずる。医学研究研修センターは初期研修と専門医研修を充実させ、より多くの有為な若い医師の育成を目指す。その他の事業体においても2015年を踏まえさらに実績を上げる事業展開を予定している。

 少子人口減少社会の出現に伴い医療の受療者が減少する中で、国は医療機関にとって厳しい社会保障改革を進めている。慈泉会職員は一丸となってこの難局に立ち向かい、患者さんから信頼され選ばれる医療機関として質の高い医療を提供し続なければならない。本年は慈泉会の真の実力が問われる年になるであろう。

 

社会医療法人財団 慈泉会 理事長 相澤孝夫