緩和ケア支援チーム

リーダー 野池輝匡

1.目的

 主としてがん患者の、いわゆる全人的苦痛について、

  1. 疼痛、倦怠感などの身体的な苦痛、
  2. せん妄、気持ちのつらさなどの精神的問題、
  3. 入院はいつまで続いて、費用はどれくらいかかるのかなどの社会的問題、
  4. 自分だけがなぜ病気になってしまったのだろう、などを問うスピリチュアルな問題を緩和すること、そして援助すること。

 

2.構成

リーダー 野池輝匡(緩和ケア科統括医長)
サブリーダー  
マネージャー

塩原麻衣(がん集学治療センター看護科主任)/高木洋明(薬剤師)

アドバイザー 唐木芳昭(がん集学治療センター 副センター長)/三島修(呼吸器外科統括医長)
 メンバー 田丸恒実(非常勤医師)/鬼窪利英(薬剤師)/堀内美香(薬剤師)/宮本理夏(臨床心理士)/笠原承子(管理栄養士)/中村仁美(管理栄養士)/重森一葉 (管理栄養士)/大見朋哲(理学療法士)/北薗由恵(作業療法士)/安藤恵子(看護師)/佐々木紀代子(看護師)/ 赤沢雪路(精神看護専門看護師)/岩見岳志(社会福祉士)
リンクナース 山口絵美(看護師、2S)/辻由美江(看護師、2S)/上島優子(看護師、2S)/野口 希(看護師、HCU/2C)/小林美由紀(看護師、5A)原穣(看護師、4A)/岩岡恵(看護師、3A)/百瀬美樹(看護師、4S2)

 

3.活動内容・実績

  1. 取り組み
     定期カンファレンスを毎週月曜日に行なう。病棟カンファレンスでは、問題に直面している患者と家族の痛み、その他の身体的、心理社会的、スピリチュアルな 問題を早期にみきわめ、適切に評価し迅速に対応して、また苦痛を予防し緩和することにより、患者と家族のQuality of Lifeを改善することを目標とする。
  2. 成果
     本年度コンサルテーションはのべ89事例であった。化学療法科、呼吸器内科、泌尿器科、消化器内科、循環器内科、外科、腎臓内科からのコンサルテーションであった。疾患として前立腺癌、肺癌、膵癌、乳癌、大腸癌、胃癌などだった。急性動脈閉塞、閉塞性動脈硬化症の疼痛緩和などの非がん患者のコンサルテー ションが例年より多かった。早期介入を目指す目的で緩和ケア介入スクリーニングシートを作成したが、十分にはいかせなかった。作成時期が遅くなったことなどが理由としてあげられる。緩和ケア支援チームカンファレンスにおいてSTAS日本語版により、チーム介入後の有効性、効果を判定し、ケアの方向性を明確にするよう努力をした。カンファレンスはコアメンバー主導になりがちなため、事前の情報収集が簡易で実効的なものとなるようにカルテの記載方法を工夫した。事例に関わる理由、各職種からの問題点と解決方法の提示などが行えるようにした。勉強会を開催した。