消化器内視鏡科

統括医長 横澤秀一

 

1.ビジョン

 消化器疾患を含めた患者に対する上・下部消化管内視鏡検査と治療、ERCP検査と治療の日常業務に加え、緊急・救急の消化器内視鏡検査・処置、人間ドックの上・下部消化管内視鏡検査に対応できる体制を継続していく。上部消化管検査、治療、ERCPは比較的順調に稼働しており、受診から検査、治療までの待機期間は検査1-2週間以内、治療1ヶ月以内で概ね確立しているが、下部消化管内視鏡検査、治療に関しては混雑期になると待機期間が2ヶ月前後になってしまうことが問題である。今後は大腸癌を含めた大腸疾患が最も増加している現状をふまえて、大腸検査・治療の待機期間の短縮、すなわち検査の効率化、週当たりの件数の増加に重点をおいた体制を確立していきたい。

 

2.サービス内容

 消化器疾患を中心とした患者の内視鏡検査、治療、レントゲン検査、人間ドックの上下部消化管内視鏡検査を行ない、内視鏡が苦手な方に対しては、経鼻内視鏡や静脈麻酔下の内視鏡検査を行っている。大腸疾患の増加に伴い、大腸内視鏡検査数の増加を図るべく、検査前の前処置薬内服場所を従来の院内前処置室に加え、自宅での前処置薬内服も可能となり、大腸内視鏡検査の前処置内服場所を患者の希望に合わせて選択できるようになった。検査数の増加に伴い、治療症例も増加してきたことから、大腸ポリープに対する内視鏡的治療は入院治療に加えて、日帰り治療も行なっている。緊急内視鏡検査、治療は医師2人体制で対応して、検査中のバイタル、静脈麻酔管理、透視の利用、炭酸ガス送気、治療手技選択のディスカッション行い、緊急時の安全性を高め最適な治療を提供している。膵胆肝症例に対しても、週2回ERCPを行い、検査、治療を行っているが、総胆管結石や胆道系腫瘍による閉塞性黄疸、急性胆管炎に対しては、緊急ERCPを行い、ドレナージ術を行っている。経皮経肝胆・胆嚢ドレナージに関しても、可能なかぎり緊急対応している。

 

3.構成・提供体制

センター長 3名、 統括医長 2名、医長 1名、医師 6名(重複あり)

<資格>

日本消化器病学会指導医 3名、日本消化器病学会専門医 7名、

日本消化器内視鏡学会指導医 3名、日本消化器内視鏡学会専門医 6名、

日本内科学会専門医 3人、内科学会認定医 9人

 

4.設備・機器

消化器内視鏡室 6室、内視鏡センター回復室 4床、内視鏡センター透視室 1室、

放射線科透視室 1室

 

5.実績

  2014年度 2015年度 2016年度
上部消化管内視鏡検査 20311 19812 21142
処置件数 336 280 316
下部消化管内視鏡検査 4898 5035 5190
処置件数 470 716 757
ERCP 319 344 372
処置件数 258 304 333