糖尿病内科

センター長　山下　浩

1．ビジョン

　糖尿病患者は持続的な経過観察が必要である。安定した患者は自宅に近い診療所に紹介し、不安定な症例は連携を勧める。当院の役割は患者が必要とする医療を確実に受けられる様に、患者視点で常に考えて専門性を発揮することである。入院診療においては、救急状態においては速やかに改善をはかるための方策を提言実行し、救急離脱後あるいは不安定状態の患者をできるだけ短期間で安定した状態とするためのチーム医療を構築し、チーム医療・総合医療を目指す。

2．サービス内容

• 2007年開設。　
• 糖尿病患者の通常外来入院診療。　糖尿病患者の急性期診療。
• 他科糖尿病患者のコンサルテーション対応。
• 院外糖尿病啓発活動(講演、外来など)。
• 内分泌疾患患者の通常外来入院診療。　内分泌疾患患者の急性期診療。
• 看護ケアカンファレンス、チームカンファレンス（医師、看護師、栄養士、理学療法士、薬剤師、MSWなど）を行いながらチーム医療の提供をしている。

3．構成・提供体制

内科医師　6名

＜資格＞

糖尿病学会指導医：3名、糖尿病学会専門医：3名、総合内科専門医：1名、内科学会指導医：2名、内分泌学会指導医：2名、内分泌学会専門医：2名、老年医学会指導医：1名

＜提供体制＞

入院　主治医　1名　担当医　3名（主治医除く）
外来（糖尿病/内分泌）

4．設備・機器

主要機器：持続血糖測定器CGM（外来用）　ipro2 2台、持続血糖測定器CGM（入院用）　Gold 1台　

5．実績

　糖尿病教育の効率化と円滑な運用：外来でのインスリン導入、血糖コントロールを進める。糖尿病入院の効率化を図る。4泊5日パスを運用し、77名に対して教育を実施した。今後、短期型2泊3日パスを土日曜日導入で効率的に運用する。糖尿病当科紹介患者の糖尿病の具体的な改善はかる。HbA1cを0.5%以上低下させる。
　糖尿病診療に関わる新しいツールCGMSなどの活用：H26年度は外来型CGM検査（700点）運用をH27年１月より開始し、運用している。外来での不安定型糖尿病患者の血糖コントロールの改善を図る。
　糖尿病治療に関わるメディカル・スタッフの質の向上：外来における糖尿病透析予防（350点）を2012年度より他院に先駆けて開始している。2016年度は50人/月以上の指導を行った。糖尿病透析予防カンファランスを毎週金曜日に行いスタッフとの連携を密にしている。更に糖尿病スタッフに糖尿病合併症予防（180点）など外来教育指導への参加を促している。

6．学術・研修

＜学会発表＞

1. 健診受診者での慢性腎臓病発症の危険因子．宮腰隆弘，平林和子，小池秀夫，橋倉理恵，高山正幸，中曽根泰人，佐藤友香，山内恵史，相澤徹．第113回日本内科学会講演会．2016年4月15-17日
2. 75gOGTTを用いた糖尿病発症過程の厳密な解析. 宮腰 隆弘、佐藤 友香、中曽根 泰人、山内 恵史、星 研一、橋倉 理恵、平林 和子、小池 秀夫、相澤 徹．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
3. 体重増の耐糖能変化への影響：健診受診者の解析．中曽根 泰人、宮腰 隆弘、佐藤 友香、山内 恵史、星 研一、橋倉 理恵、平林 和子、小池 秀夫、相澤 徹．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
4. 糖尿病と過体重の関係に対する加齢の影響．佐藤 友香、中曽根 泰人、宮腰 隆²、山内 恵史、星 研一、橋倉 理恵、平林 和子、小池 秀夫、片倉 正文、相澤 徹．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
5. 「透析予防指導管理」3.5年の効果．矢野目 英樹、粟津原 愉佑子、髙林 祐美子、上條 若奈、笠原 承子、川嶋 七絵、大塚 美保、佐々木 紀代子、石津 美紀、山下 浩、舩瀬 芳子、佐藤 友香、山内 恵史、相澤 徹．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
6. 2型糖尿病患者の暁現象におけるノルアドレナリンの関与．山内 恵史、中曽根 泰人、宮腰 隆弘、佐藤 友香、相澤 徹．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
7. 「糖尿病標準診療マニュアル（一般診療所・クリニック向け）」（国立国際医療研究センター病院編）による診療の質の改善．能登 洋、谷澤 幸生、相澤 徹、曽根 博仁、吉岡 成人、寺内 康夫、稲垣 暢也、野田 光彦．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
8. 地域一般住民向け糖尿病教室の運営：アンケート調査の結果．石津 美紀、小山 貴夫、高山 政幸、矢野目 英樹、文沢 靖、山内 恵史、相澤 徹．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
9. 国際共同試験や使用経験からみた新たな持効型溶解インスリン製剤の有用性．山内 恵史．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
10. インスリン注射針の変更により，血糖推移が改善した一症例～北信糖尿病デバイス・インストラクターとしての関わり～．深井 康臣、村田 中、松山 昭子、松井 浩子、柴田 有亮、武井 真大、山内 恵史．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
11. デバイスの評価～北信デバイス・インストラクター講習会アンケート結果～．滝澤 康志、松井 浩子、酒井 京子、高原 淳子、田中 恵美子、丸山 聡、柳沢 啓介、中村 佳央、深井 康臣、山内 恵史．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
12. 糖尿病患者が栄養相談に求めていること―患者アンケート調査より―．東方 千恵美、竹内 未来、橋本 典枝、渡辺 登美子、武井 真大、山内 恵史．第59回日本糖尿病学会年次学術集会．2016年5月19-21日
13. Nakasone Y, Keishi Yamauchi K, Hirabayashi K, Koike H, Aizawa T. Strong impact of minute weight gain on evolution and regression of prediabetes in Japanese adults, a nonobese population. 76th Scientific Sessions, American Diabetes Association 2016年6月10-14日
14. Yamauchi K, Nakasone Y, Miyakoshi T, Sato Y, Aizawa T. Alpha-adrenergic blockers suppress morning elevation of plasma glucose levels after waking. 76th Scientific Sessions, American Diabetes Association 2016年6月10-14日
15. Miyakoshi　T, Yamauchi K, Hirabayashi K, Koike H, Aizawa T. Favorable performance of noninvasive diabetes risk score for the diabetes diagnosed by the current criteria. 76th Scientific Sessions, American Diabetes Association 2016年6月10-14日
16. 山下浩，横田直和，宮腰隆弘，佐藤友香，相澤徹、柿澤昌希, 道傳　整, 橋本隆男、山内恵史．甲状腺ホルモン補充にともなって小脳失調が改善した橋本脳症の1例．第139回日本内科学会信越地方会． 2016年10月22日
17. 宮腰隆弘、柿澤昌希, 道傳　整、多賀収、横田直和、山内恵史、石毛崇之、佐藤守、野村文夫、相澤徹，引きこもりによると考えられた希な低Ca血症. 　第26回臨床内分泌代謝Update 2016年11月18日，19日
18. 宮腰隆弘、横田直和、佐藤友香、山内恵史、山下浩、相澤徹、戸田滋、麻生真一．超高齢インスリノーマ患者3 名のジアゾキシドによる治療. 54回日本糖尿病学会関東甲信越地方会．2017年1月21日
    横田直和、宮腰隆弘、佐藤友香、平林和子、小池秀夫、山下　浩、相澤　徹．Prediabetes スクリーニングスコア構築の試み．54回日本糖尿病学会関東甲信越地方会．2017年1月21日