運動器疾患リハセンター(スポーツリハ部門)
科長 青木啓成
1.ビジョン
スポーツ活動、健康活動によって生じる外傷・障害に対し、質の高い保存的治療、外科的治療を効率的・継続的に提供する。長野県全域の健康医療に寄与する中心的存在として、医療・医療関連サービスに積極的取り組む。これら取り組みに加え、障害予防に重点を置き、積極的に予防医療を展開していく。3年後には健康増進センターを稼働させ、地域のスポーツ愛好家・健康志向の高い方々を対象にした健康増進事業を5年後に定着させる。
- スポーツ障害を中心とした治療(リハビリ・手術)と障害予防とを提供できる施設となる。
- ライフステージに応じたスポーツ活動をサポートする。
- 安全にスポーツ活動ができるよう地域社会との連携を積極的にとっていく。
- 健康寿命延伸のため予防リハビリテーションを地域住民に啓蒙・普及する。
2.サービス内容
- 保険診療業務
整形外科外来では、骨折などの整形外科疾患の保存療法や術後患者の退院後のフォローアップを目的に日常生活自立と機能障害の改善をはかる。
スポーツ外来では、成長期のスポーツ障害患者を中心にした運動時痛や機能障害の改善と運動指導によるスポーツ現場復帰を目標に、その後の障害再発予防までを行なう。 - 保険外診療業務
スポーツリハ部門では院外業務として、高校・チーム・企業と契約して保険外業務を実施している。院外業務の内容は、メディカルチェック、メディカルチェック後のフォローアップ、定期的運動指導ならびにトレーニング指導である。
また、映像・レース分析、運動器ドック、相澤健康教室、などを実施する。
3.構成・提供内容
-
保険診療業務
スポーツリハ部門 理学療法士(PT) 16名
運動器外来専属 PT 5名体制、スポーツ外来専属 PT 11名体制 -
保険外診療業務
PTならびにトレーニング指導者・科学スタッフがその業務にあたる。- メディカルチェック・フォローアップ指導
院内、院外にて契約側と調整し、スポーツ外来専属PTが担当する。 - トレーニング指導
専属のトレーニング指導者が院外中心に契約校・施設にて実施する。 - 運動器ドック 平日完全予約にて実施。
スポーツ障害予防治療科の医師の診察後、スポーツ外来専属PTが運動指導を行う。 - 相澤健康教室 毎週土曜日 10:00~12:00 スポーツ外来専属PTが運動指導を行う。
- 体力測定、映像・レース分析 不定期にて実施。
- メディカルチェック・フォローアップ指導
4.設備・機器
治療ベッド、超音波治療器、低周波治療器、ポータブルベッド、トレーニング機器
5.実績
- 保険診療業務
主要項目 2015年度
(2015.4~2016.3)
2016年度
(2016.4~2017.3)
外来総単位数(月平均)
スポーツ外来(単位)
運動器外来(単位)
3880
2583
1298
4107
2592
1516
- 保険外診療業務
主要項目 2015年度
2016年度
保険外診療(月平均)(円) 1,322,139 1,095,182
2016年度は介護予防教室が未開催であったことから保険外収益が減少した。
<ジュニアアスリートサポートプロジェクト>
第7回 コンディショニングとスキルアップのためのバドミントン教室、
2016年5月8日、講師、土井杏奈選手、塩尻市
第8回 スピードスケート選手のトレーニングとコンディショニングについて、
2016年6月19日 講師 小平奈緒選手、松本市
第9回 障害予防とスキルアップのための野球教室 講師、上田佳典 辻利行
2016年12月11日、松本市
第10回 障害予防とスキルアップの為のバスケットボール教室 講師 入野貴幸
2017年2月18日、長野市2017年2月25日 安曇野市
6.学会・研修
<学会発表>
山本葵、高校陸上競技部に対する運動器メディカルチェックと科学的測定~医科学連携のサポートシステム~、2016年10月28日~30日、第29回日本トレーニング科学学会、神奈川
紅楳英信、スピードスケート競技マススタートにおける効果的な戦術の検討、2016年10月29日~30日、第29回日本トレーニング科学学会、神奈川
青木啓成、肘離断性骨軟骨炎に対する段階的保存療法プログラムの成果、2016年11月5日~6日 第27回日本臨床スポーツ医学会、千葉
平林怜、上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の初診時臨床的特徴が予後に及ぼす影響、2016年11月5日~6日、第27回日本臨床スポーツ医学会、千葉
岩谷友倫:運動器メディカルチェックの効果検証 ~高校野球部における障害数と身体機能の関係~、2016年11月5日~6日、第27回日本臨床スポーツ医学会、千葉
紅楳英信、スピードスケート競技チームパシュートのゴールタイムに及ぼす要因、2017年3月21日~22日、日本コーチング学会 第28回大会兼第10回日本体育学会体育方法専門領域研究会、東京
<座長・講演>
青木啓成、口述発表(スポーツ)座長、2016年5月28日、第51 回日本理学療法学術大会、札幌市
繁田雅樹、トレーニング論、2016年5月29日、7月7日、10月13日、長野県体育協会SWANプロジェクト、長野市
繁田雅樹、「トレーニング論」、2016年11月23日、長野県バレーボール協会中体連、第3回プログレスプラン、松本市
繁田雅樹、「SWANプログラムにおけるフィジカルトレーニングの目指す方向性と強化システムについて 」、2016年12月8日、第1回スポーツ医科学研修会、長野市
青木啓成、第27回長野県スポーツサポート部研修会「体幹機能の評価とアプローチの再考」、2016年12月11日、松本市
繁田雅樹、第28回長野県スポーツサポート部研修会「スポーツ現場に必要なトレーニング領域との接点」、2017年2月5日、松本市
<長期研修>
「スポーツ障害の評価と治療」実技研修
- 宝田整形外科(山形県) 理学療法士 1名
実施期間:2017年2月27日~3月3日、3月27日~3月31日